六本木ヒルズで開催中の長井朋子さんの個展に行って来ました


長井朋子さん個展「Thousands of Finches」が六本木ヒルズA/D Galleryで2017年11月17日(金)~ 12月10日(日)まで開催。大人をも魅了する長井さんの不思議ワールドとは?




長井朋子 / 個展 「Thousands of Finches」

2017年11月17日[金] – 12月10日[日]
12:00 – 20:00 会期中無休
A/D Gallery 六本木ヒルズ ウェストウォーク3階

長井朋子さんの作品の持つ磁力

六本木ヒルズでは現在ドラえもん展やクリスマスマーケットが開催されていて、とても賑やか。しかし本日の目的はドラえもんでもマーケットでもなく、長井朋子さんの作品展です。

東京では2年ぶりとなる個展。タイトル「Thousands of Finches」は‘たくさんの小鳥たち’という意味です。

ウェストウォーク3階のアート&デザインストアを入ってすぐ右手にA/D Galleryはあります。個展会場に一歩足を踏み入れたとたん、長井さんの作る作品世界に引き込まれました。

壁にかかった無数の額絵、奥のコーナーにあるぬいぐるみ宮殿、壁一面の大きな作品。絵にはそれぞれに合った様々な素材の額縁、それらにクマのぬいぐるみやにんじん、うさぎ、フラッグ、フェイクファーなどが添えられている作品もあります。

かわいい、けど。もしかしたら・・・

沢山の作品の中で、ひとつとっても気になる絵がありました。女の子の頭の上にくま、ねこ、うさぎ、いぬ、パイナップルなど、本当にたくさんのものが乗っていて、増殖したそれらが落ちないようにリボンでアゴに留めてあります。まるでぬいぐるみのシャンデリアを頭に乗せてるみたい。

たくさんの愛する動物がそばにいるのに、女の子は無表情です。一生懸命に何かを探しているようにも、迷子になってしまったようにも見えます。

長井さんのこの絵を見ることで、記憶の奥底にあった幼いころの気持ちが思い出されました。はじめて買ってもらったクマのぬいぐるみはいつも枕の横に置いて寝ていました。ちょうどこの絵の女の子のように、頭のそばに大事な宝物たちを並べると安心して眠れました。

長井さんの絵にはたくさんの熱烈なファンが日本だけではなく、アジアをはじめ世界中にいます。個展会場は若い女性が中心ではありましたが、幅広い年代の人たちが足を止めて笑顔で作品を見ていました。

作品の愛らしさはもちろんですが、きっとかわいいだけじゃない何かを長井さんの描く不思議な世界の中に感じているのだと思います。私自身は、すっかり忘れていたピュアなエネルギーを満タンにチャージできました。

作品集「Thousands of Finches」発刊

個展に合わせて同じタイトル名の作品集が刊行。今回の個展の作品の他に過去の未発表作品や初期のドローイングなども収録されています。

作品集「Thousands of Finches」
企画発行:長井朋子、Floating -Mountain
寄稿:中村史子(愛知県美術館学芸員)、工藤麻紀子
掲載作品展数:約59点
サイズ:200×297mm
ページ数:94ページ、オールカラー
販売価格:¥3,132(税込)

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