獣医師によって違う便秘治療法その2


動物病院の先生によって同じ便秘でも対処が違うという、前回のお話しの続きです。




引越し後の動物病院探し

前回のお話しはこちらに書いてありますので、よろしかったら読んでみてください。

あーちゃんも一緒に無事引越を終えて落ち着いたころ、近くに動物病院はないか探すことにしました。以前通っていた動物病院は2.5キロくらい離れてしまい、気軽に通院するにはもっと近い病院が必要です。

情報収集したところ通える範囲に3つありましたが、まずは一番近いところに行ってみることにしました。

動物病院の予約制度はいいような、よくないような・・・

以前通っていたのは猫専門病院でしたが、引越し先の近くに猫専門はなく、訪れたのは一般的なペットホテルも併設している病院です。

以前の病院は予約制度でしたが、これが良いかというと、実はあまり都合がよくありませんでした。例えば、あーちゃんはなかなかキャリーに入らなくて連れて行けず、予約時間を過ぎてしまったこともあります。

人気病院だったので直前では予約がいっぱいで、具合が悪くてもすぐに見てもらえないことが多かったです。(かかりつけにしている場合、緊急のときは予約なしでも大丈夫だと思います。)

たいてい予約時間に行っても、待たされることのほうが多かったです。しかし予約制でないと待ち時間がもっと増えて、小さな待合室は大混雑になってしまうでしょうから、仕方ないことだったとは思います。

今度の病院は予約がいらないので開院時間内ならいつでも大丈夫です。便秘で3日出ないうえ嘔吐もあったので、あーちゃんを連れていくことにしました。

訪れてみると、診察が終わった犬が一匹、診察中のネコが一匹いて、次はあーちゃんの番です。

新しい獣医さん

先生、お手柔らかによろしくお願いします
先生、お手柔らかによろしくお願いします

すぐにあーちゃんの番が来ました。私も猫も緊張しています。

診察室に入り、あーちゃんの便秘の経緯を簡単にお伝えすると、女性の獣医さんはテキパキと診察を始めました。

あーちゃんのお腹を触診、かなり便がたまった状態なので浣腸をします!といい、助手の方とあーちゃんを保定すると、慣れた様子で処置されました。

あーちゃん、初浣腸の結果

浣腸してからすぐに効果が出る場合としばらくしてからの場合があるそうです。あーちゃんはすぐには出なかったので診察を終え、1週間後にまた様子を見せに来てくださいと言われました。

その後会計をすませて車に乗り、しばらくするとあーちゃんがアオーンと聞いたことのないような声で鳴き、一気にたくさんの便が出てしまいました。キャリーにはペットシーツとタオルを敷いていたので漏れなかったのですが、匂いが大変なものでした。あの日はタクシーではなく、主人が運転してくれていたので本当に良かったです。

なんとか家にたどり着いてキャリーから出すと、とてもすっきりした様子で元気そうでしたので安心しました。今まではレントゲンでたくさんつまっている状態を見せてもらい、下剤をもらうという処置でしたので、獣医さんによって便秘の診療も色々なんだと実感しています。

動物病院再訪

1週間後、先生に浣腸後も便秘は相変わらずと訴えると、色々試行錯誤してたどり着いた、便秘によく効くものがあることを教えてくれました。

そんないいものがあるなんて初耳です。

白い小麦粉のような粉状のものでフードによく混ぜて与えるか、水で練って与えるか、ということです。サイリウムというそうです。

新たな便秘治療のはじまり

さっそくあーちゃんのフードに混ぜて与えたところ、先生曰く、無味無臭ということでしたが、ちょっと粘土みたいなかすかな匂いがして食いつきが悪かったです。しかし、許容範囲のようでちょっと気に入らないながらもなんとか完食してくれました。

その後はサイリウムを購入する際に便秘の状態を伝えて、量の調節など相談すればよかったのであーちゃんの通院の必要はなく、猫にも飼い主にも負担が少なくて済む便秘の新しい治療が始まりました。

それ以来、加減しながら数か月続けていくうちに最悪5日出なかった状態を脱し、3日に一度くらいのレベルまで改善されました。

今まで悪化の一途をたどっていたことを考えると、すこしずつでも排便の回数が増えて本当によかったです。

治療の途中で病院を変更するのは不安だったのですが、引越しのために病院を変えた結果、あーちゃんの便秘に合う対処法に偶然巡り合えたのですから、とてもラッキーだったと思います。

まだまだ完璧に治る道は険しいですが、副作用に気を付けて改善に向けて頑張りたいと思います。あーちゃんの治療に処方されたサイリウムについては、また日を改めて詳しく書きたいと思います。



(ご注意ください)

ネットなどで販売されているサイリウムはペット用ではありません。獣医師の管理のもと、既往症、便秘などの詳細な診察をしたうえで、処方されたものを与えております。猫の体重や便秘の状態によって、与える分量や投与を続けるかどうかなどは獣医師の細かい指示が必要です。決してご自分の判断だけで独自に購入したものをペットに与えませんよう、くれぐれもお願い申し上げます。