獣医師によって違う猫の便秘治療法その1


猫の便秘対処法、獣医さんによってアプローチが違います。猫あーちゃんの便秘治療の経験談です。




あーちゃんは2人の獣医さんに便秘の相談をしました。

2人の獣医さんに相談といっても、最初の獣医さんを信頼していなかったわけではなく、治療の途中で引越しがあり、やむなく動物病院を変更しなくてはならなかったからです。

なんとか最初の病院に通えなくもなかったのですが、治療だけでなく薬やサプリをもらうために何度も通うには、私にとっても負担が大きいと判断しました。

結果的に2人の先生にあーちゃんの便秘対処法を伺うことになったのですが、診療時の処置もその後の治療方針も違っていたので驚きました。どこへ行っても便秘なんて対処は一緒だろうとたかをくくっていたのです。

今回はたまたま2人の先生に診察してもらうことになったわけですが、違う見解を知るというセカンドオピニオンは、やはりとても大事だと思いました。

今回は最初の動物病院での治療方針を、ご参考までにお伝えしたいと思います。

最初の獣医師は飼い主の声にもしっかり耳を傾けてくれるような、とても気さくな先生でした。あーちゃんの排便の状態は3日に一度、ひどいときには5日も出ないこと、それに伴って粗相してしまうこと、などを先生に訴えました。

それに対する先生の方針は、動物の持っている本来の力を大事にするため、すぐに下剤には頼らないほうがいいというものでした。先生は三段階に分けて進めていこうとアドバイスしてくださいました。

第一段階 少ししか食べてないと便も出ないので食事量を多くして便量を増やし、排便回数を増やすことで便秘改善につなげていく。食べる量が増えない場合は食欲増進剤を数日に一回投薬する。フードの種類はロイヤルカナン消化器サポート可溶性繊維のみを与えること。日頃から運動させるように意識する。

第二段階 上記で改善が見られない場合は、水分の多い食事を加え、さらに水をたくさんとれるように配慮する。飲まないときは注射器のようなもので、口に注入する。

第三段階 上記で改善が見られない場合は、下剤(先生の処方は液体のもの)をカリカリにたらして摂取させる。

治療方針について思うこと

この方法を聞いたとき、正直難しいのではないか思いました。

まず、あーちゃんに投薬するのは先生、助手の方、私の3人がかりで押さえつけても大変困難で、第一段階の食欲増進剤を飲ませるのは至難の業です。

そして次に水分の多い食事を加えるというのも頑なにカリカリしか食べないあーちゃんには、限りなく不可能です。しかしこれは治療法が良いとか悪いではなく、合う合わないということなのだと思います。別の猫ちゃんにとってはこの方法は充分有効なのではないでしょうか。

猫は本当に色々なこだわりがあり、治療法一つにしても合う合わないがあるため、飼い主にとっても猫にとっても最適なものを見つけるには時間がかかりそうです。

さっそく実行してみましたが・・・

最初のうちは食欲増進剤をなんとか飲ませると、てきめんに食べる量が増えてびっくりしました。そのおかげで先生のおっしゃるとおり、排便の間隔が短くなってきましたが、そのうち投薬をとても嫌がるようになり、次第に難しくなってしまいました。

結局長くは続かず第一段階終了。となると次は第二段階の水分量を増やす、にトライです。

しかしスープたっぷりのフードを用意してもペロペロとなめる程度でほとんどを残し、毎回毎回高いのにもったいないと思いながら処分することになっていました。水を注射器のようなもので飲ませるのは、病気のときならぐったりしていてできるかもしれませんが、元気なときに定期的にするのは非現実的でした。

第二段階は飼い主のほうが完全にドロップアウトという感じです。

第三段階に入る前に、転居のため治療休止へ

いよいよ一番望みがあると思われていた第三段階のフードに下剤(液体)を垂らして与える治療の前に、急に転居することになってしまいました。

下剤を使用するときは注意が必要で、効きすぎる場合は量を減らし、効かない場合は量を足すという、非常にデリケートな配慮が必要とのことでした。

引越し前後にこのような気配りは難しく、第三段階は断念せざるを得ませんでした。本当に残念でしたが、こうして最初の先生の治療は尻切れトンボで幕を下ろす結果となりました。

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