迎賓館 赤坂離宮の一般参観へ 濤川 惣助(なみかわ そうすけ)の七宝は必見です


一般公開中の「迎賓館赤坂離宮」へネット予約して友人と行ってきました。




ネット予約できる「迎賓館赤坂離宮」

2016年の一般公開が開始された当時は抽選で、ツアーなどに入らないと確実に参観することが難しかったようです。

2018年の現在はネットの「迎賓館一般公開申込システム」で簡単に予約が取れるようになりました。希望する日付と時間を選び、必要事項を登録するだけです。

訪問したい日の選択時間帯は12時からと2時からの回の2つでしたので、2時からの回を選びました。当日は予約した携帯の画面を見せるだけ。パソコンで予約する場合はそのページをプリントアウトして持参すればOKです。

私が訪問した日は人数に余裕があったようで、予約なしの人でもすぐに入場可能でした。

※7月頃からの夏季休暇期間は混雑が予想されますのでご注意ください。

入り口は西門から

四ツ谷駅から迎賓館赤坂離宮を目指すと、徒歩6分ほどで正門前に到着。警備員さんや警察官の方がたくさんいて、「西門はあちらです」とすぐに誘導してくれたので迷うことはありませんでした。

見学順路は本館から。いよいよ世界各国からの賓客を迎える「迎賓館赤坂離宮」の豪華絢爛な内部に入ります。順路は決まっているので、それに沿って進んでいきます。彩鸞の間、花鳥の間、羽衣の間などが見学できます。(朝日の間は平成29年2月から2年間の予定で改修工事のため閉室中)

七宝家‘二人のナミカワ’

今回の見学で一番楽しみにしていたのは、花鳥の間に飾られている濤川 惣助(なみかわ そうすけ)作「七宝花鳥図30額」です。

明治期の日本を代表する七宝家に‘二人のナミカワ’と評されるのが、濤川 惣助と並河 靖之。

その当時、濤川 惣助が宮内省から依頼を受けて、日本画家・渡辺省亭(わたなべせいてい)の花鳥画を元に「七宝花鳥図30額」を製作したということです。

以下は‘二人のナミカワ’について、Wikipediaから一部引用です。

濤川 惣助(なみかわ そうすけ)1847年生れ、日本の七宝家。東京を中心にして活躍、無線七宝による絵画的表現を特色とした。

並河 靖之(なみかわ やすゆき)1845年生れ、日本の七宝家。明治期の日本を代表する七宝家の一人で、京都を中心に活躍。近代七宝の原点である有線七宝にこだわり続けてこれを極めた。

Wikipediaによると、依頼にあたっては並河靖之も候補に挙がったけれど、無線七宝の作品の表現が花鳥の間の雰囲気と合うという理由で濤川が選考された、とうことです。

それぞれの作品のすばらしさはもちろんですが、二人のライバル関係や作品技法の違いも大変興味深いです。今回は濤川 惣助作品のみの見学ですが、京都の清水三年坂美術館の常設展示で二人の作品を見ることができます。

花鳥の間の七宝30額

花鳥の間に入ると、室内の見学通路はかなり限られていました。残念ながら30額のうち半数以上は遠目にしか拝めません。通路に近い10数枚は2mぐらいの距離から見ることができました。

濤川 惣助作品の特徴は、無線七宝という革新的な技法です。七宝というと有線七宝といって、色の間仕切り&図柄の輪郭線として金線や銀線が使用されているものが主流です。

しかし無線七宝では釉薬を焼き付ける前に植線を取り外すため、絵の輪郭線がなくなります。それによって釉薬の境目が混ざり合って微妙な色のグラデーションを生むことができます。

「七宝花鳥図30額」は写実的で立体感のある鳥や花、柔らかなぼかしが見どころです。作品は想像より大きかったですが大変繊細な表現なので、もう少し近づいてジーっと見たかったです。

淡い色彩の背景に花や鳥が映えて、とても美しかったです。

主庭から前庭へ

本館見学のあとは主庭へ出ました。見事なネオバロック様式の建物と噴水です。

本館前に広がる主庭 噴水が見事

前庭には簡易テントのお土産の売店が2つ、ワゴンカー販売の飲食スペースがありました。

売店には一筆箋、絵葉書、カップケーキなどがありました。

前庭の簡易売店で購入した七宝の絵葉書セット

見学した後は歩いて4~5分のところにある「カフェミクニズ」へ。3時頃なので混んでるかな~と思いましたが、並ばずに入れました。X JAPANのToshiさんおすすめ、話題のガトーショコラを食べてひと息。夕方から雷雨のおそれという天気予報だったので、早めに帰路につきました。

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