猫が鳴く意味と無視してはいけない理由


ニャーという鳴くとき、猫は何と言ってるのか、どんな時に鳴き、どう答えてあげたらいいのか。猫あーちゃんの鳴き声のパターンを例に考えてみました。




その1・ごはんくださいにゃ~(要求)

猫・あーちゃんの朝起きてすぐのニャーは‘お腹すいたよ~’、‘はやくごはんくださいにゃ~’です。この鳴き声&すりすりはフードをあげたとたん収まります。

要求のニャーは他にもバリエーションがあり、クローゼットに入りたいから戸を開けてほしい、棚にのぼりたいから邪魔なものをどけてほしい、遊んでほしい、洗面ボウルに水をいれてほしいなど、様々です。私の目をじっと見て訴えます。違う部屋にいるときには大きな声で鳴いて知らせます。

要求のニャーは満たされて当然という態度なので、人間は猫の召使いといわれるのだと思います。

その2・今日もよろしくにゃ~(挨拶)

私には挨拶はしませんが主人には時々します。これが挨拶なのかはちょっと判断がむずかしいのですが、主人にはあまりなついていないため牽制の意味もこめて今日もお手柔らかに、と言っているような気がします。本当はどのような意味で朝、主人にススーッと近づいて短く小さな声で「ニャッ」というのか、あーちゃんに聞いてみたいです。主人はこれに対して、‘あーちゃん、おはよー’と猫撫で声で答えるのですが、それに対してあーちゃんはプイッとそっぽを向くのでいつも笑ってしまいます。

その3・おしっこでたよ~(報告)

あーちゃんはおしっこをしたあとトイレから出てきて、私にニャーと鳴きます。これは報告なのか、出たから掃除しろと要求しているのか微妙ではあります。しかしちゃんとできたと誇らしげな様子です。この場合はいつも褒めてあげて、良く出来たねーというと、満足そうにしてます。

その4・うるさい、静かにしてにゃ(文句、不満)

猫のあーちゃんの好きなテレビ番組は歌番組です。音楽が流れていると寝転んでしっぽをゆっくりパタパタさせてリラックスムード。

反対にサッカー中継が大嫌いです。サッカーが始まると決まって私たちに向かってニャニャッと短く鳴いて、文句を言い始めます。仕方なく消音にすると泣き止むので、余程うるさく感じるのでしょう。松木さんが解説のときは特に何度も不満を訴えます。松木さんのがなり立てる声が怖いのかもしれません。うるさいなら別の部屋へ行けばいいのに、やっぱり猫ってわがままですよね。

数泊の旅行から帰ってきた後も、しばらく鳴いて文句を言います。こんなに長い間ひとりにして、なんだよー、さみしかったよー、と言っているのでしょうか。そのときも返事をしながらなだめてあげて、なでなでしてあげます。不思議なのはすぐに文句を言いに来ないことです。旅行から帰宅してしばらくは知らん顔して寝ていて、数時間経ってから鳴いたり甘えたりし始めます。猫って結構複雑で素直じゃないところもあって、そこがまたグッときます。

その5・お腹が痛いにゃー(病気、痛み)

あーちゃんは便秘がひどいので、便がたまってしまって排便する前にアオーンと鳴くときがあります。とても辛そうなのでかわいそうです。大体そのあとにうんちが出るので、おなかが痛いのでしょう。そういうときはそっとしておくか、お腹をマッサージできそうならしてあげます。

痛みや病気の時の鳴き声はいつもとは全然違うので、もしそのような鳴き声をしたら動物病院へ連れて行ってあげたほうがいいです。

普段鳴かない猫と、鳴いてばかりで困る猫、それぞれ鳴いたときには違う対応が必要。

あーちゃんは普段あまり鳴きません。ですから鳴いたときは必ず意味や用事があると思って間違いないようです。何を言っているのか考えて察してあげることで気が済んで満足します。普段鳴かない猫が一生懸命鳴いているのを放っておくと不満や不安がたまり、ストレスがたまってしまいます。

猫が鳴くときは何か不満や要求を訴えているので、忙しいからといって無視してしまうのはかわいそうです。飼い主さんはできる範囲で返事をしてあげて、猫の不満や要求は何なのかを理解してあげて、信頼関係と絆が深めていくことが大事だと思います。

どうしても手が離せずにすぐにその要求に答えられないときは、目を見て返事を返してあげることで、猫のほうは不満ながらも諦めてくれます。猫には‘あとで’ということが理解できないため、その時にしてあげることが重要です。

猫と飼い主のあいだではそのうち会話が成立するようになるから不思議です。猫は10歳を超えると言葉をしゃべるようになると何かで読みましたが、それは長い年月を経て飼い主さんとの関係が深まり、猫が何を言っているのかを理解できるようになるからなのではないでしょうか。

一方、困ってしまうほど鳴いてばかりの猫ちゃんもいます。対策は先ほどと正反対なのですが、ひたすら無視するしかないそうです。鳴き始めたらさりげなく他の部屋に移動し、猫から見えないところに離れるといいとか。そのうちに猫があきらめて鳴かなくなるまで、我慢比べするしかないようです。