猫の腎不全の解明進む!猫の薬開発が人間も救うかも?


15歳以上の高齢猫3匹に1匹がかかると言われている腎臓病。東京大学の宮崎徹教授はネコの腎不全の原因を突き止め、革新的治療法の開発が進んでいることを明らかにした、という嬉しいニュースが飛び込んできました。




たくさんの猫が晩年は腎臓病にかかってしまう

‘高齢の猫は腎臓病に罹りやすいので定期的に検査しましょう’というような注意書きのポスターは、動物病院に行くと目にします。猫は腎不全になると食欲不振、多飲多尿、体重減少、嘔吐、脱水などの症状が現れますが、徐々に進行していくことが多いので気づいたときは末期だったという話も聞いたことがあります。

猫の寿命は室内飼いで15歳前後と言われています。猫は腎不全が原因で死亡する率は22%、犬の7%に比べると3倍近くも高いという(日本アニマル倶楽部調べ)報告もあり、なぜなのかは分かっていませんでした。

猫の腎不全の原因が解明されました

2016年10月12日、東京大学の宮崎徹教授がネコに腎不全が多発する原因を究明したという発表がありました。今日、2016年10月17日の日経朝刊にもこの記事が掲載されています。

日本医療研究開発機構のサイトに詳しい記事がありましたので、ご参照ください。

鍵を握るたんぱく質はAIM

AIM(apoptosis inhibitor of macrophage;CD5Lとも呼ばれる)という血液中のたんぱく質の働きの悪いことが、ネコが腎不全になりやすい原因ということです。

人間や他の動物と比べても、猫のAIMは活性化しにくい形になってしまっているのです。

そこでAIMに起因する猫の腎不全は、活性化しやすいAIMを投与することで、改善できる可能性が出てきました。

日経新聞によると、‘臨床試験は2年後に猫、その後にヒトでも進める考え’ということです。

ヒトにおいても、AIMによる急性腎不全の治療や慢性化の予防につながる可能性があるそうです。

猫の腎不全治療薬が開発されたら、猫の寿命は延びる?

東大の宮崎教授によると「数年で猫の薬が使えるようになる見込みで、猫の寿命を大幅に
延ばせる可能性がある」とのことです。

腎不全の治療薬が開発されれば、猫が20年くらい生きることは当たり前になる日が来るかもしれません。




日経新聞にはもうひとつ興味深い記事

今日2016年10月17日の朝刊にはペットの再生医療についての記事もありました。‘ペット再生医療 アジアで支援’という見出しです。

J-RAMという名古屋大学発ベンチャーで獣医向け再生医療支援の会社が、アジアでペットの再生医療を支援する事業を始めるとのこと。

犬や猫の死因でがんは54%と38%(日本アニマル倶楽部調べ)でかなり高い率です。がんを治療できるようになれば、さらにペットの寿命が延びる可能性が出てきます。

J―RAMはがん治療用の免疫細胞をペットの他の部分から効率的に抽出する技術を持つということです。すでに動物病院向けに幹細胞培養キットを販売し、年間3000件以上の治療を支えています。再生医療は人間だけではなく、ペットにも広がりをみせているようです。

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