森乳サンワールドの腎疾患用栄養食「猫用キドナ」。フードを全く食べない猫に高カロリーのキドナを与えてみることにしました。
猫が全くフードを食べなくなった
もともとうちの猫は食が細く、ドライフードを1日40g食べれば万々歳。必要摂取量の半量や3分の1の量しか食べないこともよくあります。
先日突然全くフードを食べなくなり、病院で血液検査をすると膵炎が疑われるとのこと。腎臓の数値も以前より悪くなっていました。
このまま何日も何も食べないわけにはいきませんので、獣医師の先生からシリンジで行う食事補助の指導を受けました。
与えるフードですが、ウェットフードにしろドライフードにしろ、シリンジに入れるために、フードに水を加えてドロドロの状態にしなければなりません。
食事補助のため毎回ドライフードをすりつぶして流動食を準備するのが、とても手間で負担になってきました。そこで高栄養チューブダイエットの猫用キドナを取り入れてみることにしました。
森乳サンワールドの猫用キドナを購入
猫用キドナは、腎不全の猫OK・高カロリーのパウダータイプの栄養食。作り方は粉ミルクのようにぬるま湯を加えるだけ。与えたい分だけ溶けば、流動食がとても簡単に準備できます。
今回は20g×20包入りの箱を購入しました。バラ売りしてくれる通販ショップもありましたが、送料が高かったので箱買いしました。
猫によってキドナの味の好き嫌いが分かれるようですので、心配な場合はまず1包を購入して、お試ししてみるのも良いかと思います。
箱をあけると、窒素充填された20g入りの袋が20包入ってます。
原材料は以下のとおり。
与えたい量の粉を、そのつど溶けばいいので便利。
1日の摂取量目安など、詳細の説明書きが同封されています。
経口給与の場合はチューブダイエット〈猫用キドナ〉1に対して微温湯(40℃前後)を1~2の割合で容器にとり、攪拌してペースト状に溶解させます。
注意点としては、1日の標準給与量を2回以上に分けて与えること。溶解後は2時間以内に使用すること。60℃以上の温湯での溶解はビタミン類の破壊等をきたす原因となるので避けること、などがあります。
詳しくは購入の際に同封されている説明書きを参考に給与してください。
キドナ1日当たりの給与量
猫用キドナの説明書きに、1日当たりの標準給与量が書かれています。術後、腎不全、体重などによって、給与量は異なります。
ちなみに腎不全の3㎏の猫は、1日当たり47g(約233㎉)と書かれています。うちの猫にはシリンジで経口給与するので、47gの粉を同量または2倍の温湯で溶けばいいということになります。思ったよりも多量になります。
食事補助(強制給餌)の1回の量は、猫さん&飼い主さんによってそれぞれ違いがあると思います。
慣れている方だとたくさん与えられるようですが、うちの猫は1回につきドライフード流動食だと10ml~15ml程度が今のところ限界。最初は2mlがやっとでしたが、全然与えないよりはいいという先生の言葉に励まされ、お互いに慣れていくにつれ少しずつ増量することができました。
余程キドナの味が好きなネコさんなら必要なカロリーすべてをキドナにできますが、そうでない場合は好きな流動食フードにキドナをプラスしてあげる程度が現実的かな、と思います。
キドナをシリンジで与えてみました
白っぽい粉のキドナ。
初めてなので小さじ1杯ぐらいをまずは試しに溶いてみます。
粉と同量の水を加えます。
溶いたキドナをシリンジに入れます。
うちの猫、キドナを与えた反応
うちの猫がキドナの味を受け入れてくれるかどうかが、一番の懸念でした。シリンジでゆっくりと与えると、それほど嫌がらずに飲んでくれました。良かった~、ホッ…。
今回は初めてなのでほんの3.5mlほどしか与えませんでした。猫が飲み込むペースを見ながらゆっくりあげたので、すべて飲ませるには2分くらいかかりました。
ゆっくりゆっくり。ひとくちの量はシリンジの目盛りで0.5mlずつ。毎回ゴクンと飲み込んだのを必ず確認してから次を与えていきました。
先生のお話では、「もしも与えた量を飲み込むことができずにほとんど口から出てしまう場合は、それ以上与えては誤嚥してしまう恐れがあるので、中止してください」とのことでした。
キドナの濃度ですが、うちの猫はゆるめに溶いた方が飲み込みやすそうでした。給与時間を短縮するために試しに濃いめに溶いてシリンジで与えたら、喉にからまってしまうようで、飲み込みづらそうでした。ペロペロと指などから舐めてくれる子なら濃いめでも大丈夫かもしれません。粉1に対して微温湯1~2割というのは結構幅があるので、好みの溶解度を見つけてあげたいと思います。
とはいえ、キドナだけの味はあまりお好みではなかったようで、結局は好きなドライフードをふやかして流動食にしたものに、キドナを少量加えて混ぜたものをしばらく与えました。
食事補助と点滴のおかげで少しずつ回復して、今ではちょこちょこ自力でドライフードを食べてくれるようになってきました。回復してきた現在は、投薬のときにキドナを一緒に補助的にあげるなどの工夫をして、少しでも栄養の足しになればと思っています。
※猫への食事補助(強制給餌)は無理に行うと危険です。必ず獣医師の指導・指示のもと行ってください。
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